ASQ(タイ政府代替検疫施設)隔離ホテルのご案内

ASQ(タイ政府代替検疫施設)隔離ホテルのご案内

コロナ禍において、2021年5月現在、タイに入国するには14日間の隔離が義務付けられています。タイのみではなく、日本への帰国をはじめ、香港、インドネシア、マレーシアなど入国の際には、14日間のホテル隔離を義務としている国が多くあります。国ごとに隔離期間中の規制などが異なる中、タイではどのような決まりがあるのでしょうか。隔離ホテルでの過ごし方や、おすすめのホテルなどを紹介します。

ASQとは?

ASQとは、ALTERNATIVE STATE QUARANTINE の略称で、日本語では「タイ政府代替検疫施設」と呼ばれています。

タイに入国した後には、14日間の指定ホテルでの隔離が義務付けられています。タイ政府監修のもと、十分整備の整った医療機関や病院と快適に過ごすことのできるホテルを合わせたものが、ASQパッケージです。

隔離期間は、14日間が義務付けられていますが、タイ入国の翌日から1日目という計算をしますので、実質15泊16日のホテル滞在が必要です。ホテルでの滞在となりますが、ASQ期間のお部屋の外への外出は、PCR検査など必要時以外は禁止されています。

隔離ホテル滞在中に関して

滞在期間

タイ入国後の隔離期間は、14日間のASQホテルでの隔離が必要ですが、正式には15泊16日の滞在となります。これにには、到着日を0日目とカウントし、到着した翌日から1日目と数える必要があるからです。

PCR検査

ASQパッケージには、2回のPCR検査が含まれています。(ホテルによっては3回の場合もあります)各ホテルはそれぞれ病院と提携を結んでおり、コロナウィルスを熟知した医療チームがホテルにも常時待機しています。

PCR検査を行う日にちは、ホテルによって異なりますが、1回目の検査は滞在5日目~6日目、2回目の検査は滞在10日目~12日目に行われています。

PCR検査は、唾液を採取するものではなく、一般的な鼻の粘膜から採取する、鼻咽頭検査PCR検査方法を用います。

PCR検査の時間になりますと、ホテルのスタッフがお部屋まで向かいにきてくれます。検査該当者のみ入場可能な特設ブースが作られており、そこで検査を行います。

1回目のPCR検査にて陰性の場合は、スイミングプールエリアや屋上などのリラックスできる場所へ行けるようになります。

リラックスゾーン

ホテル毎に異なりますが、ASQパッケージのホテルには、リラックスできるゾーンが設けられています。15日間の隔離による精神的な疲弊もありますので、政府がこれらのエリアを設けることをホテルに義務付けています。

ゾーンはホテル毎にことなりますが、スイミングプール(遊泳禁止)や屋上など日光を浴びることのできる場所などが設定されていることがほとんどです。スイミングプールの場合、遊泳は禁止されていますので、プールサイドを歩くことや、デッキチェアで日光浴などをすることが可能です。

また、利用時間にも制限があり、1日に約40分~60分の利用時間として制限があります。ホテル毎に異なりますが、リラックスゾーン利用者の接触を最低限にするために設けられているものです。

隔離ホテルでのお食事

隔離ホテルでは3食付き

食事は1日あたり3食が含まれています。決まった時間になると、お部屋のドア付近に、お弁当が運ばれます。ホテルスタッフは、部屋のベルを鳴らして宿泊者に知らせますので、スタッフとの接触はありません。

ホテルの食事の種類もホテル毎に大きくことなります。食事内容を選べず大半がタイ料理で過ごすホテルもありますが、3食のメニューを選ぶことのできるホテル、日本食を食べることのできるホテルまで様々です。

メニューが選ぶことのできるホテルでは、Google Formのサービスを利用しているところがほとんどです。英語が話せなくても、Google Formで写真を見ながらどのお食事にするのか選べるので、ハードルは低いです。前日に翌日分の3食を選択することになります。

また、ホテルによってはポテトチップスやカップヌードルなどの軽食を無料でサービスしてくれるホテルなどもあります。加えて、ルームサービスのオーダーもできるホテルもあります。(アルコール飲料は含まない)

差し入れも可能

ホテルによる場合もありますが、タイでのASQ隔離期間中には、ご友人やご家族からの差し入れも可能です。差し入れは、生モノの差し入れはダメですが、火の通った手料理なども差し入れ可能とされています。ポテトチップスなどのスナック類や、チョコレート、キャンディなどのお菓子も差し入れに問題はありません。また、飲み物も未開封であれば差し入れはできますが、アルコール飲料は禁止されています。食べ物の他に、衣類の差し入れも可能ですよ。

代理購入を受け付けるホテルもあります

ホテルによっては近所のセブンイレブンなどのコンビニや、スーパーマーケットにホテルのスタッフが買い物に行ってくれるサービスもあります。10%程の買い物代行手数料がかかりますが、緊急で何かが必要な際には心強いサポートですね。

FoodpandaやGrabでのオーダーも!

タイ人によく使われているフードデリバリーサービスのFoodpandaやGrabでオーダーした食べ物を届けてもらうことも可能です。デリバリーの可否はホテルによるところが大きく、筆者が滞在したホテルではデリバリーは禁止とされていました。家族、知人が直接届けてくれた場合のみ、受け付けるという徹底した厳しい管理のもと、差し入れを制限していました。

・Foodpanda

・Gab

ホテルスタッフとの連絡について

ホテルのスタッフとは、主にLINEを利用して連絡を取るホテルがほとんどのようです。食事を選択するGoogle FormもこのLineで送信されます。PCR検査の結果やリラックスゾーンの予約などもLINEで可能ですので、スタッフと接触することはまずありません。タイ語訛りの英語は、電話だと聞きづらいところもありますが、LINEのチャットなら意思の疎通が取れなくて困るということもないでしょう。

1日の流れ

滞在中に、しないといけないことなど、決められたことはほとんどありません。

筆者の場合の1日は、朝(7時~8時)に朝食が届けられたあと、9時に検温。その後は自由時間となりますので、在宅勤務。お昼(12時~13時)にはお昼ごはんが届けられます。ちょうど、翌日の食事を選択するGoogle FormがLINEで届くので、昼食を食べながら翌日のメニューを決めます。翌日のメニューの締め切るは14時までで、14時までに回答をしていないと、お部屋に電話がかかってきます。その後、15時に検温をしたあとに、16時から約1時間リラックスゾーン(プールサイド)で日光浴とお散歩。夜は18時に夕食が届けられることが多かったです。

隔離ホテル滞在中には、毎日の検温が義務付けられています。ホテルにより正確な情報は異なりますが、だいたい午前9時と午後3時に検温をして、体温をホテルスタッフに報告する必要があります。体温計を写真に撮って、LINEで送信するだけですので簡単ですね。

隔離期間中の禁止事項

外出の禁止

ホテルの外へは出歩けません。というよりも、お部屋の外には、特別な理由がある際以外に、出ることができません。食事を受け取る際、ゴミを出す際、PCR検査を受ける際、リラックスゾーンに行く際がこれに該当します。PCR検査に行く際とリラックスゾーンに行く際には、ホテルのスタッフがお部屋まで迎えに来ますので、行動も制限されています。

飲酒の禁止

隔離期間中の飲酒は禁止されています。ホテルのルームサービスでも販売はしておりませんし、差し入れにもアルコール飲料は含んではいけません。14日間の隔離期間での精神的な疲労を鑑みて、規制がされいます。人と話す機会も少なくなる14日間の隔離は、精神的疲弊にも繋がるため、飲酒でそれを紛らわす人も少なくないそうです。そこで、アルコール中毒に発展する懸念などから、隔離期間中の飲酒は禁止されています。また、タイだけではなく、オーストラリアなど他の国でも規制がされています。

隔離ホテルの選び方

タイで利用できるASQ隔離ホテルは、非常に様々な種類のものがあります。3つ星ホテルから5つ星ホテルまで、通常の海外旅行の際に悩むことなるホテル選びと変わりはありません。ここでは、料金に比例する違いなどを紹介していきます。

3つ星ホテル

20,000バーツ~40,000バーツ程が3つ星ホテルの価格帯です。20~30㎡の大きさのお部屋がほとんどです。食事は選ぶことができず、3食決まったものが提供されます。そのほとんどはタイ料理で、味付けもタイ人向けのようなものが多くあります。

4つ星ホテル

40,000バーツ~60,000バーツ程4つ星ホテルの相場です。このクラスになりますと、45㎡以上のお部屋が多くなります。50,000バーツ程のご予算があれば、日本食も選べるホテルなども選択可能になります。4つ星ホテルにはバルコニーがついているお部屋もありますので、喫煙も可能です。

5つ星ホテル

60,000バーツ以上で、5つ星ホテル、いわゆるラグジュアリーホテルに宿泊できます。コロナ禍など関係なく5つ星ホテルですので、日本人スタッフが常駐していましたり、食事の選択が豊富でしたりと、徹底したサービスが豊富です。NHKプレミアムも鑑賞可能なホテルもありますので、隔離中でも日本のニュースがチェックできます。

おすすめの隔離ホテル

様々な価格帯のホテルがある中、滞在におすすめのホテルをご紹介いたします。

ロイヤルプレジデントホテル

  • 40㎡のお部屋
  • 選べるお食事
  • NHK視聴可能
  • 料金:THB43,000~

ゴールデンチューリップ・ソヴェリンホテル

  • 37㎡のお部屋
  • 選べるお食事
  • 日本語スタッフあり
  • THB43,000~

スコソンバンコクホテル

  • 38㎡のお部屋
  • 日本語スタッフあり
  • THB62,000~

モーベンピックBDMSリゾートホテル

  • 42㎡のお部屋
  • 選べるお食事
  • バルコニー付き
  • THB64,000

ル・メリディアンバンコクホテル

  • 36㎡のお部屋
  • 選べるお食事
  • NHK視聴可能
  • 日本語スタッフあり
  • THB64,000~

コンラッドバンコクホテル

  • 41㎡のお部屋
  • 選べるお食事
  • 日本語スタッフあり
  • THB89,000~

快適な14日間の隔離生活を過ごそう

ASQパッケージ(タイ政府代替検疫施設)といっても、様々なホテルがそれぞれのプランを展開しています。マレーシアなどの隔離ホテルは政府が決めることが一般的で、自分で予約できるホテルは少ないです。自分で隔離先を決めることができるのは、タイの良い点ではないでしょうか。また、お一人様での滞在ではなく、ご家族での滞在、赤ちゃんと一緒の滞在など、お客様ごとに滞在が変わってきます。ご予算と合わせて、どのような滞在が理想なのか、じっくり考えたほうがいいですね。14日間の滞在は決して短いものではありませんので、自分にあったホテルを見つけてくださいね。

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