マンゴーは、世界三大果物のひとつとされています。近年では、日本のスーパーでも良く見かけるようになり、簡単に食べれるようになりました。そのまま食べるのも美味しいですが、プリンやスムージー、ドライマンゴーなど、楽しみ方が豊富なところもマンゴーファンを飽きさせません。濃厚な甘みの美味しさだけではなく、カラダに良い栄養素が豊富なことをご存知でしたか?カラダに与える効能とともに紹介いたします。
マンゴーってどんな果物?
知っているようで知らないマンゴーに関して。あ、あのフルーツね。と頭に思い描くのは簡単ですが、改めてマンゴーについて説明するのは難しいかもしれません。
南国フルーツの代表株となったマンゴーですが、主にメキシコ、フィリピン、タイ、台湾から輸入されています。日本では、沖縄、宮崎、鹿児島などを中心に、ハウス栽培が行われており、国内のマンゴー生産量も年々増加しています。日本国内における栽培は、明治時代前半にはじめて行われ、1970年頃から、日本国内でも本格的に栽培が開始されたと言われています。
マンゴーは、ウルシ科マンゴー属です。ウルシ科ですので、人によっては果汁に触れることでアレルギーの症状が出る場合もあるので注意です。

主なマンゴーの種類
マンゴーは、世界中で1000種類以上の品種があると言われています。日本国産マンゴーのほとんどは、アーウィン種、一般的にアップルマンゴーと呼ばれている種類です。
アップルマンゴー
マンゴーの皮が赤色の品種の総称です。日本では、このアップルマンゴーの栽培が95%以上です。アーウィン種が代表的な品種です。アーウィン種は、アメリカ・フロリダ州にて育種選抜されたものと言われています。
キーツマンゴー
マンゴーの皮が緑色の品種の総称です。アップルマンゴーより遅い時期に出荷となりますが、1本の木に多くの実ができないので、市場に流通する量は少ないです。
ペリカンマンゴー
外見は黄色く、他のマンゴーの品種と比べて酸味が若干強く、酸っぱく感じることがあります。正式な品種名は、カラバオと呼ばれ、日本で販売されているのは主にフィリピンから輸入されています。ペリカンのくちばしに形が似ていることから、この名前が付けられました。
マンゴーの栄養素
マンゴーの約8割は水分と言われていますが、ビタミンA、βカロテン、ビタミンC、カリウム葉酸など、カラダに良い栄養が豊富に含まれています。

ビタミンA(βカロテン)
ビタミンAは、視力の低下や疲れ目の予防に効果的なビタミンです。皮膚の潤いを保つ機能や、細胞を酸化から防ぐ抗酸化作用が強く、免疫力を高めがんの抑制効果もあるとされています。マンゴーにはβカロテンとして、マンゴー100グラムあたり610μgが含まれています。
ところで、ビタミンAとβカロテンの違いですが、どちらも体内ではビタミンAとして働きます。動物性食品にはビタミンAとして含まれています。植物性食品にはβカロテンとして含まれていて、カラダで不足している分だけビタミンAに変化します。残ったβカロテンは、細胞の酸化を防ぐことでで老化の予防、免疫力を向上させ生活習慣病の予防にも効果があると言われています。
ビタミンC
βカロテンと同じく、細胞の酸化を防ぐ作用があります。酸化を防ぐことにより免疫力が高められ、風邪の予防になるビタミンです。また、シミを抑えたり、コラーゲンの生成に必要な成分です。マンゴー100グラムあたり20ミリグラムのビタミンCが含まれています。
カリウム
ナトリウム(塩分)を体内から排出する作用があります。食事による塩分のとりすぎは、細胞の中に水分がたまり、むくみに繋がります。カリウムを摂取することで、むくみの予防になります。マンゴーには100グラムあたり170ミリグラムのカリウムが含まれています。
ビタミンB1
糖質をエネルギーに変える働きをするビタミンです。糖質がエネルギーとなる脳神経系の正常に保つ作用や、筋肉疲労の回復を促進します。マンゴーには100グラムあたり0.04ミリグラムが含まれています。
ビタミンE
強い抗酸化作用を持ち、シワやシミの原因となる体内のコレステロールや中性脂肪の酸化を抑えるビタミンです。また、動脈硬化や血栓の予防、血圧の低下、LDL(悪玉)コレステロールの減少、細胞膜を健全に保つなどの働きが期待できます。ビタミンEを摂ることで老化による疾患の予防ができることから、若返りのビタミンとも呼ばれています。マンゴーには100グラムあたり、1.8ミリグラムのビタミンEが含まれています。
食物繊維
栄養成分はほぼありませんが、腸を整える作用があります。水溶性食物繊維は、血中コレステロールや血糖値上昇を抑える作用があり、不溶性食物繊維は、腸を整え排便をスムーズにする作用があります。マンゴーには100グラムあたり、1.3グラムの食物繊維が含まれています。
葉酸
妊娠中の赤ちゃんの発育を支える水溶性ビタミンです。新しい赤血球をつくり、DNAの合成に必要不可欠な栄養素と言われています。また、肝臓や皮膚の健康維持にも効果があります。マンゴーには100グラムあたり、84μgの葉酸が含まれています。
マンゴーの保存方法
マンゴーを保存する際に重要なのは、湿度です。

完熟前のマンゴーの保存
マンゴーの果肉が固い場合には、まだ未熟ですので食べごろではありません。乾燥しないようにビニール袋などに入れ常温のまま保存しましょう。保存の際に、直射日光や冷暖房は避けたほうが美味しく保存されますよ。
完熟後のマンゴーの保存
完熟後のマンゴーは冷蔵で保存します。濡らした新聞紙やキッチンペーパーで包んだマンゴーをビニール袋などにいれ、冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。マンゴーは常温で食べることができますので、完熟したらすぐに頂きたいですね。注意点として、マンゴーは、冷蔵保存を一度してしまうと、それ以上追熟することはありません。十分に熟してから冷蔵庫にいれるようにしてくださいね。
冷凍で保存することもできます
ジッパーの付いた保存袋にいれたマンゴーを冷凍庫で保存することもできます。完熟したマンゴーの皮と種を取り除き、食べやすい大きさにカットしてからの方が、解凍の際に手間がかかりません。冷凍保存すると風味が異なる場合もありますが、半解凍のまま、スムージーにするのも美味しいですよ。
栄養価豊富のマンゴーを味わおう
老化防止や美肌効果など、健康や美容に多くの面で嬉しい効能を期待できるマンゴー。赤ちゃんの栄養にもなりますので、妊娠中にもおすすめのフルーツです。南国で育つマンゴーですが、熟してからの保存方法には注意が必要です。腐らせないうちに完熟した旬なマンゴーをお召し上がりください。